コラム

2024.11.08

イビキや睡眠時無呼吸症候群に対するマウスピースやCPAPの現状

コラム

東京イビキクリニックです。

 

 

日本におけるイビキや睡眠時無呼吸症候群(SAS)に対する治療の現状や、治療法としてのマウスピースやCPAPの効果について、以下に詳しく説明します。

 

日本におけるイビキや睡眠時無呼吸症候群の現状と治療法

日本におけるイビキや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の有病率は高く、多くの方がこれらの問題に直面しています。イビキは、成人男性の約40%、女性の約20%が経験していると言われており、睡眠時無呼吸症候群は、成人男性では約20%、女性では10%程度の有病率とされています。年齢や肥満、喫煙などの生活習慣が影響し、特に中高年層や高齢者においてその割合が増加します。

SASは、軽度から重度までさまざまな段階があり、無呼吸や低呼吸が一定時間続くことによって血中酸素濃度が低下し、体に多大な負担をかけます。これにより、心疾患や高血圧、糖尿病、さらには事故のリスクが高まる可能性があります。

マウスピース治療の現状と効果

イビキや軽度から中等度の睡眠時無呼吸症候群に対する治療法として、マウスピース(歯科用スリープオーガナイザー)が広く使用されています。マウスピースは、歯科医師が患者様に合わせて作成するカスタムメイドの装置で、睡眠中に下顎を前方に保つことによって気道を開放し、呼吸を改善します。これにより、イビキを軽減し、無呼吸を減らす効果があります。

マウスピースの効果

マウスピースは、特に中等度以下の睡眠時無呼吸症候群に効果的で、軽度のイビキの改善にも有用です。使用開始後、数週間でその効果を実感する患者様が多く、朝の目覚めがスッキリし、日中の眠気が軽減されることがよくあります。また、装着が簡単で、持ち運びも容易なため、旅行などでの使用にも適しています。

具体的には、SASの軽度から中等度の症例において、無呼吸の回数を大幅に減らすことが可能です。また、イビキの音が軽減されるため、同寝者の睡眠の質も向上します。患者様自身も、より深い眠りを得られることが実感されやすく、睡眠の質が改善することが期待されます。

ただし、マウスピースには限界もあります。電力を使っていないのでCPAPより効果は落ちます。重度の睡眠時無呼吸症候群には効果が薄いため、そのような場合は別の治療法が求められます。また、装着感に不快感を覚える患者様もおり、慣れるまでに時間がかかることがあります。加えて、顎関節に問題を抱えている場合や、顎の形状が特殊な場合には使用が難しいこともあります。

CPAP治療の現状と効果

CPAP(持続陽圧呼吸療法)は、より重度の睡眠時無呼吸症候群に対する治療法として広く用いられています。CPAPは、睡眠中に専用のマスクを通じて気道に一定の空気圧をかけることで、気道が閉塞することを防ぎます。この治療法は、重度のSASや呼吸停止が頻繁に起こる患者様に特に有効です。

CPAPの効果

CPAPの最大の利点は、その治療効果の高さです。CPAPを使用することで、無呼吸や低呼吸の回数を劇的に減少させることができ、酸素供給が安定するため、患者様の睡眠の質が飛躍的に改善します。これにより、日中の眠気や集中力の低下が解消され、生活の質が大幅に向上することが多いです。さらに、心疾患や高血圧、糖尿病のリスク低減にも寄与することが示されています。

CPAP治療は、多くの重度のSAS患者様にとって、症状を管理し、健康リスクを減少させる非常に効果的な方法です。使用を開始して数日以内に改善を実感することが一般的であり、使用後の血圧の低下や睡眠の質の向上が報告されています。また、CPAPは、重度のSASにおける無呼吸の改善において、非常に高い治療効果を誇ります。

ただし、CPAPにもいくつかのデメリットがあります。まず、マスクを装着することに不快感を覚える方が多く、特に寝返りを打つ方や、鼻詰まりがある方にとっては使い続けることが難しい場合があります。また、装置自体が一定の音を発するため、音に敏感な方にとっては煩わしいこともあります。そのため、治療の開始時には、慣れるまでの調整期間が必要となる場合があります。

さらに、CPAPは毎晩使用し続けることが求められるため、治療の継続性が治療効果に大きく関わります。使用を中断したり、正しく使用しないと、治療効果が得られないため、患者様の積極的な協力が不可欠です。

日本におけるマウスピースやCPAPの使用者数

日本におけるイビキや睡眠時無呼吸症候群に対して治療を受けている人数は、確定的な数字を挙げることは難しいですが、以下の推計をもとに概算できます。

  • 日本の成人男性の約20%、成人女性の約10%がSASを患っているとされています。
  • SASの治療法として、マウスピースやCPAPを使用している方は、それぞれ軽度から重度の症状に応じて治療を受けています。

仮に、成人男性の20%、女性の10%が睡眠時無呼吸症候群を持ち、そのうちの一部が治療を受けているとすると、数万単位の患者様がマウスピースやCPAPを使用していると推測されます。具体的な数字は、地域や医療機関の普及状況によって異なりますが、数万人に上る可能性があります。

まとめ

日本におけるイビキや睡眠時無呼吸症候群は多くの方が抱える問題であり、マウスピースやCPAPはそれぞれの症状に応じて非常に効果的な治療法となります。マウスピースは軽度から中等度の症例に有効で、使いやすさがメリットですが、重度の場合にはCPAPが推奨されます。CPAPは重度の症例において劇的な改善をもたらすものの、継続的な使用が求められるため、患者様の協力が重要です。治療法の選択は、専門医のアドバイスを基に、患者様一人ひとりに最適な方法を選ぶことが大切です。

 

毎日の使用が面倒で苦痛である場合は、当院でのレーザー治療をご検討ください。

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